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[乃南アサ] 駆け込み交番


駆けこみ交番 (新潮文庫)

駆けこみ交番 (新潮文庫)

さる老婦人が深夜の交番に駆け込んで来たのをきっかけに、何故だかお手柄続きの勝ち組み新米巡査・高木聖大。東京は等々力のパワフル老人七人衆に可愛がられるようになった聖大は、ヤル気のない先輩に悩まされつつ所轄を駆け回るうち、十数年来の未解決事件を解く糸口をつかんでしまった。さあ、聖大、どうする!?キャラ立ち青春警察小説。

交番勤務の新米警察官の奮闘ものですが、老人7人組=「とどろきセブン」の裏の顔のほうが面白かったですね。いろんな特技をもった老人男女7人がそれぞれの特技を生かして老後を社会貢献などで楽しく生きているんですけど、実は裏の顔を合わせ持っているんです。裏の顔と言っても、世の中の理不尽なことに対してガツンといわせるんです。悪い奴を懲らしめるという視点では昔のTVドラマ、「ザ・ハングマン」や「必殺仕事人」的な感じです。

巻末解説にもありましたが日本の交番システムは世界的に珍しいそうです。“交替で立番をする所”という意味で名付けられたこのシステムは、警察と地域を結びつけることで犯罪抑止に貢献していて、近年海外でも取り入れられいるようです。“KARAOKE”、“JUDO”などのように“KOBAN”はそのままの発音で通用する言葉になっているそうです。