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[恩田陸] まひるの月を追いかけて


まひるの月を追いかけて (文春文庫)

まひるの月を追いかけて (文春文庫)

橿原神宮、明日香、山辺の道…。失踪した一人の男を捜して、奈良を旅する二人の女。それぞれの過去と現在を手探りしながら続く、奇妙な旅の行き着く先は?奈良を舞台に夢と現実が交錯する旅物語。


人は生きていると「知りたいこと」がたくさんあると思う。テレビの向こうで言えば岡田監督はなぜあの時そのような采配をしたのか?とか、あの芸能人夫婦はなぜ離婚したのか?などどうでもいいこと、身近で言えば、あの人は今どうしているのか?とか、なぜあの時あんなことを言ってしまったのか?など答えがあって無いようなことも含め、知りたい(確かめたい)ことは山ほどある。

しかし知った事実がその後の生き方に影響を与えるようなことは少ないはず、ほとんどないといってもいいかも知れない。でも知る必要があると思えば知るために人は行動する・・・物語で奈良を旅する女性のように。

また、旅は非日常を生きるためのものであり、旅を終えまた日常を生きる。なるほど旅っていいなぁ、と思った。