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[立石泰則] ヤマダ電機の品格


ヤマダ電機の品格――No.1企業の激安哲学――

ヤマダ電機の品格――No.1企業の激安哲学――

ヤマダ電機を業界ナンバー1に押し上げた社長・山田昇の激安哲学は、いかにして生まれたのか。故郷・宮崎での秘話、メーカーへの過酷な要求などの裏側を明らかにする。

読み終えて、ヤマダ電機は「第2のダイエー」の道を突き進んでいるのかな!?と素人ながらに感じました。創業者・山田昇氏の生い立ちから、最初は個人経営のナショナルショップに過ぎなかったのが、35年経って売上げ高1.5兆円(2007年)の巨大企業に育てた過程が詳細に描かれています。ただ、販売応援要員を自社の社員のように扱った「ヘルパー問題」や他店のチラシを店頭に貼り出し、「これより安くします」といったような挑発的な販売方法など、お行儀の悪さも問題となっているようです(結構訴訟沙汰を抱えているとのこと)。ヤマダ電機はメーカーから返品なしの大量仕入れにより仕入れコストを抑えて、激安で業績を伸ばすものの、群馬県前橋の本社で全国の店舗の管理を行う中央集権体制は、いわゆる右肩上がりを前提としたビジネスモデルで、安さ意外に強みがなく変化に対応できないと言っています。
ヤマダ電機が宮崎県に出店したとき、1/100以下の規模の地元電器屋との壮絶な潰し合い!?はすごいです。(結局裁判になってヤマダ電機は敗訴するのです)小さな会社相手にここまでするかーって、ちょっとヤクザ映画ばりの展開でした。
ヤマダ電機だけでなくメーカーや他の量販店なども書かれていてリアルに面白いです。