Yasublog

本、土木・橋梁、野球、お笑い、などについて書いてます。

やってしまいました


ありえないことが起こりました、いや、起こしてしまいました。「神戸」と「伊丹」を間違えました。

釧路、室蘭、札幌市内を3日で回る北海道出張。出発の朝、いつもどおり阪急電車大阪モノレールを乗り継いで伊丹空港に到着。8:15発の新千歳空港行きの便まであと30分。新千歳空港から釧路空港への乗り継ぎ便も一緒にチェックインをしようとカウンターに行って、「チェックインお願いします」といったら、なぜか顔を曇らせるカウンターアテンダント。
「お客様・・・、この航空券は神戸空港発の便ですが・・・」ととんでもない事を言いいました。
「え・・・?」 いまYasuがいるのは伊丹空港のカウンターです。でもチケットを見ると確かに神戸発の便でした。

札幌出張では数々のトラブルを経験したYasuはここで慌てませんでした。逆に以外なほど冷静な自分に驚きました。
「どこでもドアはありませんか?」
この非常事態にもギャグで返せるスーパー営業マンを演じて、カウンターアテンダントを驚かそうかとも思いましたが、非常時に咲いた恋は長続きしないとの誰かの言葉を思い出し、やめました。

「じゃあ、伊丹空港の次の新千歳便は何時になりますか?」
「9時発の便がございますが、あいにく満席となっています。修学旅行の団体が入ってますのでキャンセル待ちも難しいかと・・」

「・・・。じゃあ、その次は?」
「14時の便になってしまいます」 釧路のお客さんとのアポは14時なんです。
「お客様、関西空港でしたら10時35分発の便がございます、チケットもお取りできますが」
「あ、じゃあそれに変更して下さい。新千歳から釧路行きに乗り継ぐんですけど、どうなりますか?新千歳12時発を予約してるんですけど」
「関空10時35分発ですと新千歳13時55分発の釧路行きに接続となります、12時発の便には間に合いませんね」
「・・・、わかりました。仕方ないのでそれにして下さい」

変な汗をかきながら、伊丹空港からリムジンバスに乗って関西空港に向かいました。

関空に到着後すぐに訪問予定のお客さんに電話しました。
「あの〜、非常に申し上げにくいのですが、14時訪問のお約束でしたが16時ごろになってもよろしいでしょうか?」
「ええ、構いませんよ。どうかされましたか?」
「それがですね。搭乗予定の便が、機材繰りの関係で飛べなくなったようなんです、ホント申し訳ありません。しかし最近の航空会社は弛んでますねえ、僕は片翼でも飛んでいく気でいるのですが。困ったものです・・・」
「それは仕方ありませんよね。では、気をつけてお越しください」

助かったぁ〜。北海道はでっかいどう!ひとの心もでっかいどう・・・(感涙)
しかし冷静になって考えました。自分の失態を航空会社の責任にした自分はなんとちっちゃい人間なんだ、生きている価値なんかない、舌を噛んで死んだほうがましではないのかと・・・
こんなちっぽけな自分を守るために、日々定時運行に努力している航空会社の努力を踏みにじるようなことを言ってしまう自分なんて・・・
でも死ぬのは、北海道で旨いものを食べてからでも遅くないとここは思いとどまり、Yasuは機上のひととなりました。

場所は釧路、予定より2時間遅れでK社を訪問し、目的のセールス活動を終えて幸いにもいい反応もいただけました。
帰り際になり、良心の呵責に苛まれた結果、本当のことを激白したのです。
「今日は約束の時間を守れずに申し訳ありませんでした、実は神戸空港と伊丹空港を間違えたのが原因なんです・・・(中略)伊丹から関空に移動して・・・」
「あぁ、そうだったんですか。実は午前中の会議が長引いたので、16時にきていただいて逆に助かりましたよ(笑)」

死ななくてよかった・・・と、19時発の札幌行き「スーパーおおぞら号」に揺られながら思ったのでした。車内で飲んだビールはいつもより苦く感じました。それとこの振り子式電車にも酔いました。「ワイドビューしなの」ほどでもないけど・・・揺れるゆれる・・・