Yasublog

本、土木・橋梁、野球、お笑い、などについて書いてます。

大捜査戦


この春にある取引先(K社)が負債100億を抱えて破産してしまいました。業界でもそこそこの規模の会社だったので衝撃的でした。そのK社にうちの貸し出している商品があり、破産にあたり返却してもらうため破産管財人の弁護士さんを通してその会社に行ってきました。東京本社のKYさんと一緒に。
東京から電車で2時間かけて着いたその会社の事務所は散乱していたものの昨日まで仕事してたかのような状態で、破産を告げられた社員の方たちはどのような思いになったのだろうかと。僕自身倒産した会社に足を踏み入れたのは初めてなのですが。感傷に浸っている暇はなくてその商品を探しに入ったのですが、なかなか見つかりません。パソコンのサーバー機付近やソフトウェアのパッケージ保管庫あたりを探しても出てきません。社員さんの仕事机の引き出しも片っ端から捜しました。そうこうしているとそのK社の元部長で、1ヶ月前に同じ地元で会社を興されたTさんにも合流してもらって探しました。出てこないと、手続き上また(裁判沙汰かどうか)厄介なことになるので必死に探しました。
気温30℃近く、もちろんクーラーなど入っていない蒸し風呂状態の事務所での2時間は否応無く体力を奪っていき、汗もびっしょりです。とうとうKYさんが管財人さんに商品が出てこなかった場合の手続きを話しだして諦めモードになった時、後ろからTさんの声が。「あった!!」振り返ったら確かに探していたものです。他の会社の部品と一緒に書類袋に紛れこんでいたみたいです。いや〜良かったよかった。もう4人ともヘトヘトの中でなんかドラマチックな展開でした。家宅捜索する刑事になった気分でしたよ。捜索中に社員個人のものと思われるいろんな本が出てきました。「成功哲学」、「男の値打ちは何で決まるか」、「バカうけ!パーティー宴会ゲーム集」・・・ちょっと複雑な気持ちになりました。

そのあとTさんほか5名で始めた新会社に伺いました。僕が東京で営業してた時の先輩であるKYさんが見積りの話をしているのを隣で聞いていましたが、トップセールスマンのトークを久々に聞けて楽しかったです。思いのほか話が進んで、ライバルY社からの乗り換えの方向性まで出てきました。まさにKY。(K)空気(Y)読めて、(K)顧客を(Y)喜ばす営業マンですわ。あっぱれ!
その会社を後にしたのは18時を回っていました。KYさんは東京方面へ、僕は大阪へ帰るためにそれぞれ別の特急電車に乗って帰りました。僕が家に着いたのは深夜になってました。濃い1日でした。