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住民参加型総合評価方式の初試行


以前、住民参加型総合評価方式の試行が行われるという記事を書きました。これは落札業者選定において、従来の総合評価基準(応札金額プラス技術評価)に加えて、地元住民の意見を反映させようというある意味画期的なものです。
全国で初の試行が北海道小樽市で6日に行われたそうです。

 小樽開建は6日、全国で初の試行となる住民参加型総合評価落札方式の住民プレゼンテーションを、喜茂別町役場で行った。入札価格を含めた発注者評価の段階で上位3社に残った企業が、住民を前に工事概要や施工上の留意点など各種要素を説明。これを基に行った住民投票で桜組(本社・京極)が住民加算点30点を獲得。最終評価値が1位となり、落札者に内定した。開建内部での承認を経て、12日に落札決定となる。

 試行対象は230号喜茂別町喜茂別市街交差点改良。後志管内の一般土木Bが対象で、施工延長は460m。歩道拡幅や右折レーン設置などを行う。3月31日に入札公告され、5月12日に開札。5月29日に評価値上位3社が選出された。
 審査したのは喜茂別町民21人。はじめに、小樽開建の倉内公嘉次長がプレゼン実施にあたり留意事項を説明。この段階で協成建設工業(本社・岩内)、草別組(同)、桜組がプレゼンに臨むことを明らかにした。
 また、公平性を期すためプレゼンの持ち時間を1社当たり20分に設定し、時間が来たらその時点で打ち切るとしたほか、住民にはプレゼン企業に親族・姻族がいないかの確認をとった。
 3社のプレゼン終了後に行った住民投票では「どの企業に施工を任せたいか」という1社選択方式で、桜組が21票中17票を獲得し、30点加算。2位だった草別組にも15点が加算された。5月29日段階の評価値にこの加算点を加えて再度評価値を算出し、桜組が落札内定者となった。
 同工事の予定価格は1億6907万円で、各社の入札価格は協成建設工業1億6700万円、草別組1億6350万円、桜組1億6000万円。
全国初の住民参加型入札でプレゼン実施−小樽開建


これプレゼン前に住民には応札金額は知らせていないのですよね?たぶんそうでしょう。僕が一番気になるのは21票中17票を獲得した桜組のプレゼン内容です。また3社のうちの最高値の協成建設工業が1位を獲得していたら逆転落札は起きたのでしょうか?・・・気になるところです。
7月には札幌開建発注でも試行されるようですが、そちらはプレゼン前に住民に対して参加企業名を伏せるやり方のようです。また参加住民がどの企業に施工を任せたいかを「優1・5点」「良1点」「可0・5点」で評価し、点数の総計で順位を決めるようです。小樽開建とはちょっと変えてきてます。
透明性と公平性と迅速性などなど、試行は続きます。