Yasublog

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誤算


 多数決にも良し悪しがあります。多数決は複数の選択肢から1つを決めるときに使われますが、誰よりも時間と情熱を費やしている人の1票とそうでない人の1票を同じ重みで評価してしまうところに問題があります。ですから多数決とは投票する人みなが同じ情報量の下に成り立つものなんですね。夕食に何を食べるか決めるときには多数決でいいでしょうし、集団の未来を選択するような重要な判断をするときに、みんなで多数決では大いに問題ありです。

 プロ野球の監督とはそのチームで誰よりもチームのことを考えていて、総合的に監督のとる手段は一番考え練られた重たいもののはずなんです。だから選手起用や選手交代についてはファンがどんなに批判しようが、監督のとる選択肢が一番考えられた一番重たいものなんです。監督は結果責任を負わされクビがかかっていますが、われわれファンはそうではありません。

 幾人もの好不調がからんでくるチームスポーツは思い描くものと違った結果となるのは常です。そんな世界ではネガティブに準備してポジティブに実行するのみです。打てない打線に加えて岡田前監督が確立したJFKの制度疲労も重なって、首位讀賣ジャイアンツとのゲーム差は12.5というどん底の阪神タイガース。去年中途半端に2位という結果を残したものでチーム改革も進まず去年の延長線上の戦い方となってしまっています。優勝チームを引き継いだ岡田阪神の1年目も結果がでなかったですからね。難しいんだと思います。

 真弓監督からすると、誤算だらけだったのも事実です。

  • 助っ人メンチの大誤算
  • 真弓野球のキーマン、鳥谷の絶不調
  • 新井サードコンバート、打順5番の結果的失敗
  • 扇の要、矢野の出遅れ
  • 先発転向、久保田の故障
  • 藤川にジェフ、救援投手陣の不調
  • 左のエース格、岩田の故障出遅れ

 真弓監督の摩訶不思議采配も少なくないけれど、それ以前の問題なんです。チームは去年から戦力の底上げはほとんどありません。強いて言うなら狩野の独り立ちくらいですか。真弓さんの人柄がそうさせるのか、本来ならば働かない選手が批判されて当然なんですが、なぜか真弓監督に矛先が向いてしまいます。

 真弓監督には信じた道を突き進んでほしいと思います。それで結果がでなければ、交代せざるをえない厳しい立場なのですから。