- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/06/29
- メディア: 文庫
- 購入: 7人 クリック: 81回
- この商品を含むブログ (234件) を見る
事件はなぜ起こったか。殺されたのは「誰」で、いったい「誰」が殺人者であったのか―。東京荒川区の超高層マンションで凄惨な殺人事件が起きた。室内には中年男女と老女の惨殺体。そして、ベランダから転落した若い男。ところが、四人の死者は、そこに住んでいるはずの家族ではなかった…。ドキュメンタリー的手法で現代社会ならではの悲劇を浮き彫りにする、直木賞受賞作。
直前に読んだ『火車』は消費者金融の闇がテーマで、この本はずばり『競売』。マイホームブームの中、競売という仕組みを利用して安く家を購入する方法を選んだサラリーマンの悲劇。ドキュメンタリー的手法というのかどうか第三者による事件関係者へのインタビュー形式という形で話しは進んでゆく。作者の特徴なのか登場人物の描写が非常に細かい。評価は分かれるところかもしれない。個人的には『火車』のほうがよかったかな。