Yasublog

本、土木・橋梁、野球、お笑い、などについて書いてます。

橋梁技術発表会


10月29日に橋建協主催の橋梁技術発表会に参加してきました。

大阪天満橋のドーンセンターで行われ業界関係者300名近くが参加したそうです。設計会社で働いていると架設に関する知識や情報に接する機会が少ないのでこういった発表会は非常に有意義なものと感じています。今年は開通記念ウォークにも参加した門真ジャンクションの大ブロック回転工法などの紹介がありました。都市部における制約の多いなかでの特殊工法は芸術的でもありますね。
しかし同業各社の前でいろんな工法を惜しげもなく発表しちゃうこの業界は特殊なんでしょうか?『競争と協調』と言われたりします。受注では競争関係であっても、インフラ整備を行う会社としては技術を独占せず広く世の中の役に立つために協調しようとする空気。業界の末端に身を置いてますが、肌身で感じます。


発表会の後に行われた懇親会にも参加しました。K教授の挨拶のなかで、「若い人にチャンスを与えてやってほしい。技術者はお金ではない。自分の技術や努力が世の中に役に立つことがやり甲斐である」という言葉はジーンときましたね。参加者は高度経済成長の中で大型プロジェクトに身を置き、チャレンジングな仕事で成長できた大先輩ばかりです。今の時代は海峡横断橋などのプロジェクトもほとんどなく橋梁技術者にとって不遇の時代でもあります。昔とは違って「より長スパン」から、「より長寿命、より環境に優しい」など技術者に求められる志向も変化してきています。

10数年後には建設後50年を越える橋が相当数あると言われています。苦しいけれども今こそ力を蓄えて来るべきときに備えないといけませんね。技術者も会社も。がんばりましょう。