Yasublog

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そのとき、フクシマの英雄は

共存共栄賞

先日、東日本大震災で起こった原発事故の冷却作業にあたった東京消防庁や警察の指揮官が、スペインの皇太子から「共存共栄賞」を授与されました。「フクシマの英雄」と賞賛された人たちの代表者です。

 スペインで最も権威ある賞とされるアストゥリアス皇太子賞の授賞式が21日、同国北部オビエドで行われ、東京電力福島第1原発事故の発生直後に原子炉冷却や住民の避難誘導に携わった警察など現場指揮官5人に、フェリペ皇太子が「共存共栄賞」を授与した。式典で東京消防庁ハイパーレスキュー隊の冨岡豊彦消防司令(48)は「『福島の英雄たち』という称号は、ここにいる受賞者のみならず日本の全国民に対するものと確信している」と日本人への栄誉に深い感謝を表明した。
福島の現場指揮官に栄誉 スペイン皇太子賞授賞式 2011.10.22 09:45

そのとき、フクシマの英雄は

その英雄のひとり、東京消防庁の佐藤氏が、「TEDxSeeds2011カンファレンス」でされた話が、jkondo氏のブログで紹介されていました。非常に感銘をうけたので転載したいと思います。

日本を救った人たち - jkondoのはてなブログ

TEDxSeedsでの東京消防庁、佐藤さんのお話。東京消防庁ハイパーレスキュー隊を率いて、福島第一原発に命がけで乗り込み、給水を成功させた人たちの物語。その時、現場ではどんな人が、どんな思いで動いていたのか。生々しいお話しを非常に簡潔に、分かりやすく語られています。日本人は一度見ておいて損はないお話しだと思います。
消防庁の方のお話しがなぜこれほどインパクトがあるのでしょうか。その辺の政治家や官僚よりも、よっぽど面白いです。と、言う話を、市役所で働いていた父親と話していたら、市役所でも消防署の職員の方のスピーチはだいたい素晴らしいという定評があるらしいです。まず、規律がしっかりしているから礼儀がなっている。立ち振る舞いが美しい。それから、常に緊急の現場を動かさないといけないから、普段から明確な言葉を使わないといけない。曖昧な指示や、余計な言葉が命取りになる。なるほど、と思いました。そんな明確な言葉が使えるようになりたいものです。


YouTubeにその動画があがっているので、ぜひ一度見てみてください。危機管理に対応する組織のリーダーはプレゼンも見事です。

登壇者紹介:佐藤康雄 Yasuo SATO
1952年生まれ。父、息子と親子三代にわたる生粋の消防官
小学校の頃から消防士にあこがれ、1975年東京消防庁に入庁。起震車の製作に始まり、火災予防や救急、防災、人事、研究所と、消防のあらゆる実務経験を持つ。
武蔵野消防署長、第一消防方面本部長等を歴任し、2010年より東京消防警防部長に就任。
去る3月11日、東日本大震災においては、東京消防庁の全部隊一、八〇〇隊、一八、〇〇〇名の職員を統括し、大都市東京および近郊の災害対応にあたった。
震災につぐ福島第一原子力発電所の原子炉災害にあたって、東京都緊急消防援助隊の総隊長として精鋭三〇隊、一三八名の職員を率いて放水冷却作戦に臨み、炉心溶融の拡大を防いだことは国民の記憶に新しい。石原慎太郎都知事から被災地派遣命令を受け、準備に追われる中、夫人へ「福島原発に行ってくるよ」とメールを送った。「日本の救世主になってください」と、1行の返信を胸に出立。3月末日、消防庁を定年退庁。
日本の若い命を守ること、大災害発生の確率が1000年に一度であろうとも、日本の、そして世界の叡智を集め、防災への手を決して緩めてはならないと、全国を回る。