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新東名の橋梁は『日本初』が盛りだくさん!


4月14日、新東名高速道路の御殿場〜三ケ日間の162kmが開通しました。渋滞解消、高度ITS、防災など多くの効果が期待されています。橋梁建設では、現在主流となっている合理化構造の元となる要素技術がこの新東名の区間でたくさん開発され、鋼橋、コンクリート橋ともに大きく技術発展したプロジェクトでもありました。



位置図・区間 | 新東名高速道路のご案内【NEXCO 中日本】


今日はこの開通を記念して、土木学会の権威ある田中賞を受賞した橋をご紹介したいと思います。『日本初』、なかには『世界初』の工法が多く採用されています。近くにお住まいの方は、道路上だけでなく橋の下からの眺めもお楽しみくださいね。

富士川橋

橋長365m(上り線)、アーチ支間265m(建設時国内最大)、上部工に鋼主桁、アーチ部にコンクリート構造を用いた日本初の鋼・コンクリート複合アーチ橋。平成16年度田中賞受賞。NEXCO主催の見学会の様子はこちら


芝川高架橋

橋長661m、最大支間108m、日本初のPC連続ストラット付箱桁橋。新東名でも最大橋脚高さ83mを誇る。平成15年度田中賞受賞。


山切1号高架橋

橋長717m(上り線)、最大支間50m、PC15径間連続箱桁橋。プレキャストセグメント工法による張出し架設を採用。平成19年度田中賞受賞。


猿田川橋・巴川橋

橋長610m(猿田川橋)、479m(巴川橋)、最大支間119m、ウェブに鋼トラス材を用いた日本初のPC複合トラス橋。平成21年度田中賞受賞。


内牧高架橋

橋長1048m(上り線)、最大支間53m。PC21径間連続ストラット付箱桁橋。コア断面のプレキャストセグメントによる先行架設工法は日本初。平成18年度田中賞受賞。


藁科川橋

橋長1055m、813m、最大支間75m、鋼連続桁橋。新東名では鋼橋のパイロット工事であり、長スパン場所打ちPC床版や移動式型枠支保工を用いたPCF床版など新技術満載です。平成15年度田中賞受賞。


桂島高架橋

橋長216m、最大支間54m、PC4径間連続リブ・ストラット付き波型鋼板ウェブ箱桁橋。波形鋼板ウェブ箱桁の上床版をリブとストラットによって支持するという構造は世界初。平成17年度田中賞受賞。



(写真はすべて2011年9月)