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[東野圭吾] 禁断の魔術 ガリレオ8


禁断の魔術 ガリレオ8

禁断の魔術 ガリレオ8

 湯川が殺人を?「自業自得だ。教え子に正しく科学を教えてやれなかったことに対する罰だ」。ガリレオシリーズ初の完全書き下ろし。


「透視す」高級クラブのホステスが透視能力をネタに・・・/「曲球る」引退間際のプロ野球選手の妻が殺され・・・/「念波る」双子の姉妹にはお互いにテレパシーがあり・・・/「猛射つ」湯川の高校の後輩が殺人事件の容疑者となり・・・。短篇4作からなるシリーズ完結作だそう。「猛射つ」は興味深く読み進められたけど、他の3作はちょっと淡々としすぎたように感じました。「64(ロクヨン)」読んだ直後だからかも。

「人によっていろいろな美学があると思う。ぼろぼろになるまで挑戦し続けることにも価値はあるかもしれない。だけど私は共感できない。しがみつくことで、きっと多くの人に気を遣わせるし、迷惑だってかける。そのことに本人が気づかないわけがない。それでも貫くというのは、なんだかんだいっても結局は甘えなんだと思う。よく、自分には野球しかないからっていう人がいるよね。それはおかしいと思う。野球で食べていけるのはせいぜい四十歳まで。人生の半分しか行ってない。残りはどうする気なのって訊きたい」

「ボールを投げながら思ったんです。僕は一体何をしているんだろう、この場所にしがみついて、何をやろうとしているんだろうってね。この世界に入った時から、引退までのカウントダウンは始まっていた。その数が残り少なくなったってだけのこと。それを認めず、無駄な抵抗をしているだけじゃないかって」

倉坂は近くにあった図面を手にし、見せてくれた。治具、の文字があった。だが倉坂によればこれは当て字で、本来は『jig』という英語らしい。

余談ですが、この本なぜか手元に2冊あります。たぶん買ってたのを忘れて重複して買ってしまったようです。電子書籍で一度購入した本を再購入してみたら、警告が出ました。気をつけないと(笑)。