Yasublog

本、土木・橋梁、野球、お笑い、などについて書いてます。

[門田隆将] あの一瞬―アスリートはなぜ「奇跡」を起こすのか


あの一瞬―アスリートはなぜ「奇跡」を起こすのか

あの一瞬―アスリートはなぜ「奇跡」を起こすのか

そこに、勝負の分かれ目があった!
私たちはなぜスポーツに魅了されるのか? その答えがここにある――。執念のゴール、起死回生のトライ、狙いすましたアッパーカット、崖っぷちでつかんだ賜杯……記憶に残る「十番勝負」の主役たちがついに語った秘話の数々。アスリートの心の襞にまで分け入った、まったく新しいスポーツ・ノンフィクション。


イチローなど多くの一流選手を育てた伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯を描いた「甲子園への遺言」の著者。体操の加藤沢男、大相撲の柏戸、野球のスタルヒンなど、いろいろ知らない話も多くて印象的だった。スポーツが持つ『力』の源泉に迫る素晴らしい作品だと思う。10章の『全力で「分力」を叩く』では松井秀喜を5連続敬遠した明徳義塾を取り上げている。「甲子園が割れた日」を読んだり元高校球児としても興味深い事件だが、何が正解で何が不正解とか探すのは意味がないのかも知れないと最近思う。スポーツにはいろんな側面がありプレーしている人の数だけ想いがあってしかるべきだが、そこに「教育」という2文字が入ると議論がループしだす。好きでやってるスポーツなのだから、「こうあるべきだ」と正解を探すことは余り意味がないのだろうと感じた。