Yasublog

本、土木・橋梁、野球、お笑い、などについて書いてます。

心に残った本2013

1年が早い!年末恒例の「心に残った本」シリーズ、今回で6回目です。
今年は何と言っても流行語大賞にも選ばれた「倍返し」の池井戸さんですね。氏の作品はこれまでに『鉄の骨』や『下町ロケット』などサラリーマンを勇気づける企業小説を読んできました。TBSドラマ『半沢直樹』の大阪編は実は見ていなくて、でもあまりに周囲で話題になるから仕方なく(笑)後半の東京編から見たんですが、これがハマったんですよ。ドラマに追いつき追い越せと2作品を読了し、最終回の放映日。関東から来た友人とミナミで飲んでいたのですが、「半沢見るからそろそろ帰るね」といって中座したのはいい思い出です(笑)。

そうそう、今年あたまに「キンドルvs紙の本」って記事を書いたのですが、その後キンドルは使わなくなってしまいました(笑)。理由は、なんとなく、としか言いようがないのですが、あえて一つ上げるとしたら、紙の本(とくに文庫本)は折り曲げれるから。「電子書籍には位置情報がない」からダメだという論評を雑誌で見ました。人間の記憶は位置情報と連動しているらしく、電子端末は文字の大きさや行間サイズを変更できるので位置情報が固定でないのが致命的らしいです。みなさんはいかがでしょうか。


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あとはお気に入りの一文を。

[伊坂幸太郎] 残り全部バケーション - Yasublog
「まあ、理論上だけのことみたいですけどね。世の中のことは何でも、理論上はうまく行くんですよ」「理論を邪魔するのは何だろうね」「感情じゃないかな」岡田は即答する。

[池井戸潤] ロスジェネの逆襲 - Yasublog
「だけど、それと戦わなきゃならないときもある。長いものに巻かれてばかりじゃつまらんだろう。組織の論理、大いに結構じゃないか。プレッシャーのない仕事なんかない。仕事に限らず、なんでもそうだ。嵐もあれば日照りもある。それを乗り越える力があってこそ、仕事は成立する。世の中の矛盾や理不尽と戦え、森山。オレもそうしてきた」

[内田樹]呪いの時代 - Yasublog
人間が持つ能力は、能力それ自体によってではなく、ましてやその能力が所有者にもたらした利益によってではなく、その天賦の贈り物に対してどのような返礼をなしたかによって査定される。僕はそう思っています。

[横山秀夫] 64(ロクヨン) - Yasublog
「戦略の話はもういい。すべての道を断たれて、そうなって初めて見える道もあるってことだ。戦略を捨てる道だ。自分たち以外の世界を信じてみる道だ」(三上広報官)

[有川浩] フリーター、家を買う。 - Yasublog

  • バカで怠惰な自分を取り繕うのはバカで怠惰であることよりカッコ悪い
  • バカだったことも苦い間違いもかいた恥も、すべてが今の私にたどり着くために必要な過程だったと思います。
  • 時間を遡ってバカだった自分を一つごまかしたら、きっと今、作家になって自分なりに全力を尽くしている私にはたどり着けていないと思うのです。

[南場智子] 不格好経営―チームDeNAの挑戦 - Yasublog
“選択”に正しいも誤りもなく、選択を正しかったものにする行動があるかどうかだけだと信じています。

[高代延博] WBC 侍ジャパンの死角 - Yasublog
橋上コーチの存在は大きかった。その、ミーティングを聞きながら巨人の強さの秘密を見せられた思いがした。山本監督も「いいミーティングをするな」と、この戦略コーチに一目置いていた。データの必要なものだけをピックアップして、シンプルに断定系で自信を持って指示をする。「あれもあるけど、これもある」という、曖昧さが一切ないから、プレイヤーが迷わない。

[中村計] 佐賀北の夏 - Yasublog
「百崎先生は、囲いはつくるんですよ。いろいろと制限する。そうでないと集団は成り立ちませんからね。でもその中でだったら自由にやっていいよと。だから、うちは、怒る回数は少ないんだけど、緊張感はあるというか、統制がとれている感じなんです。監督が常にガミガミ言ってピリピリしているようなチームは怖くないですからね」

[富永俊治] 阿波の「攻めダルマ」蔦文也の生涯 - Yasublog
「人生は敗者復活戦の繰り返し」が蔦の人生訓であり、蔦は「負けることは恥ずかしいことでも何でもない。負けたらまたチャレンジすればいいことぞ。本当に恥ずかしいんは、負けたことで人間が駄目になってしまうことじゃ」と言い続けた。

[見城徹, 藤田晋] 憂鬱でなければ、仕事じゃない - Yasublog
小さな出版社でやってきた人のほうが、人の地力があることがことが多い。彼らは、格闘しなければ、得られないことを知っている。ノーペイン、ノーゲイン。苦しみ抜いて得られたものだけに、価値はあるのだ。


それでは良いお年をお迎えください!


過去の「心に残った本」シリーズ記事は下のとおりです。