Yasublog

本、土木・橋梁、野球、お笑い、などについて書いてます。

最近読んだ本

リバース (講談社文庫)

リバース (講談社文庫)

最後の一行にひっくり返った。主人公の趣味であり本作品を貫く「コーヒー」が…だったとは。途中で高校時代の卒業アルバムに彼女の顔があったときは鳥肌ものだったが、最後の終わり方がちょっと(笑)。広沢と同じように読者を崖に真っ逆さまに突き落とすようなオチ。ラスト1行のお題から始まった小説なので仕方ないにしろ。学生時代の友人関係を細かく描写したあたりはさすがだなと思った。作者初めての男性主人公の小説でもあったらしい。



虚ろな十字架 (光文社文庫)

虚ろな十字架 (光文社文庫)

犯罪者の量刑について考えさせられる小説。重たい十字架を背負って生きている人もいれば、刑務所でロクに反省もせず出所後殺人を犯す人もいる。身近な人が仮出所した犯人に殺されたら死刑にしなかった裁判所や仮出所を認めた刑務所を恨むのだろうか。犯罪被害者の側からすると死刑反対論を軽々しく声に出せないなと思った。



火花 (文春文庫)

火花 (文春文庫)

前半は文章が冗長に感じてページが進まず辛かった。後半にかけてはだいぶ読みやすく感じたのは、書きながら洗練されたのかな。



とりつくしま (ちくま文庫)

とりつくしま (ちくま文庫)

短編小説で読みやすい。死んだ人がこの世に戻ってきて会いたい人の近くのモノになるというストーリー。詩的で心温まる作品でした。



三度目の殺人【映画ノベライズ】 (宝島社文庫)

三度目の殺人【映画ノベライズ】 (宝島社文庫)

映画を観ようかなと何となく思ってたら文庫本を見つけたので手にとってみた。重盛の頭のなかだけで進んで行く後半。真実がどこにあるのかヤキモキする終り方であった。



豆の上で眠る (新潮文庫)

豆の上で眠る (新潮文庫)

誘拐された姉とその妹の小学生低学年の頃を回想するシーンで展開するミステリー。2年後に戻ってきた姉は以前の姉とは違う。その謎は…?湊かなえ作品なのでもっと衝撃的な種明かしを期待したけど、意外にマジメな?結論でした。「そして父になる」オマージュ作品かも。



ホワイトラビット

ホワイトラビット

後半の怒涛の展開はさすが伊坂ワールドやね。犯人が人質を取って立て籠もる籠城事件がこうも複雑に展開できるか?っていうくらい二点三点していく様。犯人、人質、夏ノ目刑事、いろいろな登場人物の人となりや背景がうまく物語を引き立てていて、良かった。



満願 (新潮文庫)

満願 (新潮文庫)

単行本のときから気になってたけど文庫を待って購入。この作家さんは初めてかも。人間って怖いなと感じミステリー短編集。若い警官が殉職する夜警、別れた恋人を探しに秘湯温泉宿に行く作品死人宿、母親に復讐する娘、コレラにやられるやつ、などなどどれも怖かった。