- 作者: 村上龍
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北朝鮮のコマンド9人が開幕戦の福岡ドームを武力占拠し、2時間後、複葉輸送機で484人の特殊部隊が来襲、市中心部を制圧した。彼らは北朝鮮の「反乱軍」を名乗った。財政破綻し、国際的孤立を深める近未来の日本に起こった奇蹟。
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さらなるテロの危険に日本政府は福岡を封鎖する。逮捕、拷問、粛清、白昼の銃撃戦、被占領者の苦悩と危険な恋。北朝鮮の後続部隊12万人が博多港に接近するなか、ある若者たちが決死の抵抗を開始した。現実を凌駕する想像力と、精密な描写で迫る聖戦のすべて。
2011年4月2日、9人の武装したコマンドを乗せて日本の漁船を装った船が福岡の小さな島に上陸しプロ野球開幕戦の福岡ドームを制圧した。ありえない話のようであり得なくもない話。この事実に日本政府はどう対処していくのか。歴史上他国に侵略されたこのとない日本は小を捨てて大を守ることを判断したこともないし、有事にはアメリカ軍が守ってくれるものと信じて疑わないが果たしてどうか。作者はこの小説において経済破綻し世界で孤立していく日本に有事を作り出しシミュレーションしている。北朝鮮武装兵士、霞ヶ関の官僚、福岡市民、闘う若者、それぞれの視点から語られていて、そのバックボーン含め詳細な描写たるや恐るべし村上龍。未だ世界各地で戦争が起こっている中でなぜ日本が平和でいられるのか、この先もそうなのか、考えさせられる内容でした。