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[高杉良] 銀行大統合


銀行大統合 (光文社文庫)

銀行大統合 (光文社文庫)

金融大再編の荒波の中を生き残るには、三行統合しかない。世界でも類のない大統合に向かって走り出した第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行。困難な調整と折衝を経て、ようやく実現に至ったバンカーたちの夢は、しかし、統合後に起きた未曾有の「人災」によって、大きく傷ついた―。その内幕のすべてを、圧倒的な情報量を駆使して描いた衝撃の実名経済小説。


経済小説で有名な高杉良氏が書いた、みずほフィナンシャルグループ誕生の舞台裏小説です。なんでここまで書けるのか不思議なくらいのリアルな会話を書いています。小説としては淡々としていて好き嫌いが出そうですが、バブル崩壊後の日本が、金融業界が生きるか死ぬかの瀬戸際のノンフィクション物語としては面白く読めると思います。まさに「事実は小説より奇なり」、ソフトランディング路線のみずほFGのトップと、アメリカ仕込みのハードランディング路線の金融庁大臣(竹中平蔵)とのバトルや駆け引きは読み応えありです。