NHKプロフェッショナル 8/5放送 宮崎駿のすべて〜「ポニョ」密着300日〜
映画を作るとはどういうことか?
「自分の存在無用となるなかれ。人に楽しんでもらいたい。楽しんでもらえたら自分の存在が許されるのではないかと。この瞬間に全部報われるんだと。映画が持っている星。監督が決められることではないんだけど。とにかく造りたい、造っていたい」
67歳、体力、気力の衰えで体が言うことを利かない日々。ある日、久石譲の映画イメージ曲を聴いた。
♪雨の日もスキ おしゃれな雨傘 レインコートも着てあるこう おむかえはまだ来ないから その間にちょっとだけ 歩かせて もういちどだけ 踊りたい そよ風になって♪
72歳でこの世を去った宮崎の母。その母への想いと歌詞が重なって涙した。「自分はお袋に対する気持ちを解いていない。お袋が生き生きと生きるにはどうしたらよかったのだろうか・・・」幼少期のトラウマに、宮崎は映画の中でもう一度母と向き合おうとしていた。宮崎アニメは見たことがないけど、壮絶な映画作りに感動した。もの作りは最高!
NHKプロフェッショナル 9/2放送 競泳コーチ、平井伯昌「攻めの泳ぎが世界を制した」
2000年シドニーオリンピック、平井自身重圧に浮き足立ってしまい、「200m予選は軽めに泳いでもいい」とアドバイスした。それが裏目に出て北島は全体の17位で予選落ちしてしまう。これまで大会前に「流していい」などと言ったことがなかった平井は自分自身が弱気になっていたことに気付いた。
コーチの仕事は、「選手の一歩先を、歩く」
コーチとして成長し、北京オリンピックでは、北島のタイムが予選より準決勝のほうが落ちていて硬くなっていることに気付いた。そして決勝前にあの名アドバイス、「勇気を持って、ゆっくり行け」。8年前の「軽めでいい」と似ている言葉であるが、その中身は8年間でコーチとして、北島の選手としての成長が金メダル語録になったのだと思う。言葉ひとつで人生は変わるのだ。