- 作者: 岡田彰布
- 出版社/メーカー: 角川SSコミュニケーションズ
- 発売日: 2008/11
- メディア: 新書
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阪神タイガース第30代監督・岡田彰布。彼の人生はまさに阪神とともにあった。阪神の寮を遊び場として育った少年時代。ドラフト1位で入団し、新人王を獲得。85年には、“伝説のバックスクリーン3連弾”の3発目を叩き込み、優勝への原動力となった。エリート人生を歩んできた男は、しかし不本意なかたちでオリックスへ放出される。だが指導者としての長い下積みを経て、男は猛虎の主となった。常に優勝を争った激動の5年間。寡黙な男が初めて明かす、ブレないリーダー哲学。
本屋で目にしたときはびっくりした。「早っ!」。帯には「さらば愛しきタイガース!辞任する本当の理由」とある。たぶん金本知憲の「覚悟のすすめ」やNumber「阪神タイガース最強論。岡田の虎。10/16号」などと同じように優勝を目論んでのシーズン中の企画やったのかなぁと思う。この「頑固力」は構成が内匠宏幸氏となっている。この人は日刊スポーツ3面のコラムを担当しているスポーツライターで、岡田彰布氏とはいち番記者を越えた親密な関係の人だ。殆どこの内匠宏幸氏がまとめた本なんだろうと思う。父親から「目に悪いから教科書以外は本読むな」と躾られた岡田彰布氏にしては文章が上手すぎる(笑)。
JFK誕生秘話。監督はマウンドやいくべからず。(むちゃくちゃしたれ発言の裏話)。長所を伸ばす岡田野球と短所を直す野村野球とは正反対。究極のマイナス志向から算段して勝利を目指す。スクイズを出さない理由。などなど、岡田野球の哲学がぶっちゃけ書かれているので読む価値あり。こんだけぶっちゃけたら次監督復帰したら作戦バレバレやで、と思ってしまった。少年時代から、北陽、早稲田進学、6球団競合で阪神にドラ1で入団、ブレイザー監督との確執、掛布との関係、伝説のバックスクリーン3連発、仰木さんとの出会い、ノムさんとの関係、星野さんとの関係など包み隠さず書かれているのでとても興味深く読めた。