昨日何やら東京ではジャイアンツの監督が胴上げされたらしいですが、東京湾を挟んだ千葉県富津市ではそれは大きな構造物が吊り上げられていたのです。橋桁の胴上げみたいなものです。空気の読めない讀賣さんのおかげで今朝の1面は逃しましたが、勝るとも劣らないビックプロジェクトの一部始終を阪神ファンのYasuがご紹介します。
台風で3度の延期の末、23日に富津港で地組されていた巨大構造物(トラス桁)の浜出し作業が行われました。雲りの天気予報でしたが結構いい天気になって絶好の見学日和でしたね。
以前の記事、富津港の巨大構造物、続・富津港の巨大構造物のいわゆる完結編になります。
作業概要はこちらの過去の記事をご覧下さい。→ ○3役者揃い踏み、○巨大作業船現る
国交省の人の話によると今回の規模の台船3隻相吊りは関東近辺ではこの東京港臨海大橋が初めてのようです。ひと昔に荒川横断橋を3隻相吊りしたらしいんですがもう少し小さい起重機船だったらしいです。関西では西宮港大橋(架設重量8740トンは世界最大と言われています)や六甲アイランド橋での3隻相吊りの実績があります。発注者や地元の人をはじめたくさんのギャラリーも見学に訪れていました。
現場に着いたのが9時45分くらいだったのですが、もうトラスは空飛んでました(涙)。本当は持ち上がる瞬間を見たかったんですけどね。大まかな作業順序は
(1)トラス吊り上げ→(2)作業船バック→(3)台船着岸→(4)作業船前進→(5)トラス吊り下げ
国交省の人からのお話によると・・・
- 予定より2時間半ほど吊り上げ作業が早かった・・・(涙)
- (3)の台船が着岸後、作業船の船底に水を入れてレベル調整する。
- 作業船の能力からして2台でもOKだがアームの角度が上がりすぎると架設現場の領空制限(約95m)を侵してしまうから。
- (5)の吊り下げは30cm刻みで。各作業船の吊り上げ速度が違うからゆっくりと慎重に。
- 今回は側径間トラスだが中央径間も大ブロック架設は3回ある。台船1隻規模の重量でどこかの工場ヤードで製作中。
工事紹介看板より
今回の吊り上げ重量は6000トンです。天秤だとトラスの反対側に東京タワーが1.5個、または小錦24000人、成人男性だと甲子園2試合分の観客の体重とちょうど釣り合う感じです。分かりやす過ぎましたか。まぁなにわともあれ写真で感じてやって下さい。